はじめに
みなさん、こんにちは、ビジネスコーチの髙木です。
日々の生活の中で、イライラしたり怒りを感じたりすることはありませんか。
最近では、慢性的な通勤渋滞、信号を無視する人、夜中にバイクの騒音が響き渡る時。
仕事や人間関係でも、理不尽だと感じる出来事は少なくありません。
裏切られたエピソード
かつて私も、部下の一人から裏切られたと感じたことがあります。
ある日、彼は事前の相談もなく、私の上司に会社を辞める相談をしてきたのです。
そして実際に、私への報告もないまま会社を去ってしまいました。
上司としてのプライドが傷つけられたような気持ちになり、
裏切られたという怒りの感情が込み上げてきました。
しかし、後に彼から話を聞く機会があったのです。
実は彼は、日本でも指折りの大手取引先への転職が決まっていたそう。
でもそのことを私に相談しづらい雰囲気があり、上司への相談が先になってしまった。
彼なりの事情があったことを知り、怒りの感情がスーッと消えていきました。
こういう時、私たちの心の中では2つのセルフトークが交錯しています。
感情と理性、2つのセルフトーク
感情のセルフトーク
1つは「感情のセルフトーク」です。
刺激 → 価値観の脅威 → 怒り → 反応
外からの刺激に対して、自分の価値観やアイデンティティを脅かされたと感じ、
怒りなどのネガティブな感情が生まれ、落ち込むなどの反応を引き起こします。
理性のセルフトーク
もう一つは「理性のセルフトーク」このプロセスは
刺激 → 価値観の確認 → 理性 → 対応
同じく刺激を受けても、自分の価値観に立ち返りながら、
相手の立場に立って考えるなど、理性的に向き合おうとします。
そして建設的な対応を導いてくれるのです。
参考文献: 鈴木義幸『セルフトークマネジメント入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2021年
感情と上手に付き合うには
怒りの感情をコントロールするには、
「なぜ彼はそんな行動を取ったのだろう」
「もしかしたら、彼にも何か困難な状況があったのかもしれない」
と、相手の立場に立って考えてみるのが有効です。
こうした「理性のセルフトーク」を意識的に行うことで、
ネガティブな感情を和らげ、建設的な対応を取ることができるようになるのです。
誰しも、感情に振り回されてしまうことはあります。
でもそれは、自分を責めるようなことではありません。
まずは自分の感情に気づくこと。
そして理性的なセルフトークを通して、怒りという反応から、冷静な対応へと導いていく。
これが、感情と上手に付き合っていくコツなのです。
終わりに
今日、理不尽な出来事に遭遇して、イライラしている自分がいたら、
一度立ち止まって、自分の内なる声に耳を傾けてみてください。
そこには、あなたが本当に大切にしている価値観が隠れているはずです。
あなたの感情は、あなたが思っている以上に、あなたの味方なのですから。
みなさんの毎日が、笑顔あふれる素敵な一日になりますように。
今回、ご紹介したスキルをはじめ、コーチングのコミュニケーションスキルを体系的に学び身につけることができます。
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