なぜ日本人の自己肯定感は低い?〜人間関係がうまくいかない本当の理由〜

はじめに
「悩んだり、迷ったりすることは決して悪いことではない。むしろ、自分と向き合うチャンスですよ」
これは私がよくクライアントに伝えている言葉です。
こんにちは、コーチ&メンタージャパンの高木です。
私はビジネスコーチとして多くの経営者や管理職の方々と関わってきましたが、そこで気づいたことがあります。
対人関係の悩みを作り出す最大の原因は、実は自分自身との関係が良好ではないということなのです。
2017年に国立青少年教育振興機構が行った調査によると、
「私は価値のある人間だと思う」という問いに「そう思う」と回答した割合は以下の通りです。
- 日本:44.9%
- 米国:83.8%
- 中国:80.2%
- 韓国:83.7%
この数字を見ると、日本人の自己肯定感の低さが明らかになります。
私たちの周りにある人間関係の問題の多くは、この低い自己肯定感が根底にあるのかもしれません。
なぜ日本人の自己肯定感は低いのか
日本人の自己肯定感が低い理由はいくつか考えられます。
「出る杭は打たれる」という言葉に象徴されるように、日本社会では「謙虚さ」を美徳としすぎるあまり、自分の良さを認めることに慣れていないことが多いように思います。
また、「みんなと同じであること」が重視され、個性を発揮することへの抵抗感も影響しているでしょう。
さらに、失敗を過度に恐れ、完璧主義に陥りがちな文化も自己肯定感を下げる一因です。
「一度の失敗が全てを台無しにする」という考え方が、チャレンジすることへの恐れを生み出し、自己肯定感を下げているのです。
自己肯定感の二つの側面
自己肯定感は、大きく分けて二つの側面から成り立っています。
- 絶対的自己肯定感: 自分の存在そのものを認める感覚
- 社会的自己肯定感: 他者からの評価や相対的な比較による感覚
多くの日本人は社会的自己肯定感に頼りがちですが、これは外部環境に左右されるため不安定です。
「あの人より劣っている」「もっと評価されるべきだ」という比較意識が強まると、人間関係にもその影響が及びます。真に強い自己肯定感を持つには、まず絶対的自己肯定感を高めることが重要なのです。
絶対的自己肯定感を高める3つのステップ
自分の自己肯定感を高める上でも非常に有効なステップになります。
- ありのままの自分を認める: 自分の長所も短所も含めて、あるがままの自分を認識する
- ありのままの自分を受け入れる: 認識した自分の全てを受け入れる
- ありのままの自分を大切にする: 受け入れた自分を価値ある存在として大切にする
このプロセスを通じて、自分自身の中にある様々な側面—完璧主義的な部分、感情的になる部分、頑固な部分など—を認識し、それらを否定せずに受け入れることで、自分自身との関係が良好になります。そして、それが他者との関係にも好影響を与えるのです。
ネガティブな側面を認めることの重要性
人間関係がうまくいかない大きな理由の一つは、多くの人が自分のネガティブな側面を認めたがらないことです。
しかし、それを認めて受け入れることが、実は次のアクションへの第一歩になります。
私たちは往々にして自分の短所や弱みを隠そうとしますが、実はそれが大きなエネルギーを消費しています。
「自分は完璧でなければならない」「弱みを見せてはいけない」という思い込みが、自分自身を縛り、他者との関係も硬直させてしまうのです。
ポイントは「結果(特に失敗)と自分を切り離す」ことです。
「この仕事に失敗した」と「自分は失敗者だ」は全く別のことです。前者は改善できる事象ですが、後者は自分自身を否定してしまいます。この区別ができないと、人間関係でも相手の行動を人格と混同してしまい、関係悪化を招きます。
自己肯定感から自己効力感へ
自己肯定感を高めた先に待っているのが「自己効力感」です。これは「自分には能力があり、困難な状況でも対処できる」という確信です。
自己効力感が高まると、人間関係においても「何とかなる」という余裕が生まれ、相手を受容する力が高まります。
心理学者のアルバート・バンデューラによれば、自己効力感は人が新しい挑戦に取り組む意欲や、困難に立ち向かう粘り強さに大きく影響するとされています。
自己効力感が高い人は、障害があっても「これは一時的なものだ」と考え、諦めずに続けることができるのです。
このような自己効力感は、単に自分を肯定的に思い込むことから生まれるのではなく、小さな成功体験の積み重ねから生まれます。自己肯定感を高め、小さな一歩を踏み出し、それを繰り返すことで、徐々に「私にはできる」という確信が強まっていくのです。
自己肯定感を高めるために
あなたも今日から、自己肯定感を高める小さな一歩を踏み出してみませんか?
例えば
- 失敗したときは「私はダメだ」ではなく「次はこうしよう」と考える
- 自分を他者と比較するのではなく、昨日の自分と比較する
- 「〜するべきだ」という思考パターンに気づき、「〜したい」に置き換える
自己肯定感が高まれば、他者との関係も自然と良好になっていきます。
なぜなら、自分を認め大切にできる人は、他者も認め大切にすることができるからです。
批判や非難が減り、理解と共感が増えるでしょう。
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株式会社コーチ&メンタージャパン
髙木明宏